普段現場で大きな顔をしていても、「会長」や「社長」から
「おい、運転しろ!」
と言われると、運転手に変身する。
「この車、禁煙だからな!」
などと言われようものなら、素直に「はい」と頷き、どこまでもどこまでも素直に運転をする。
立場が代わり、若い社員と遠い現場へ行くときは、若い社員へ偉そうに言う。
「おい、運転しろ!」
何しろ、「土木部長」なのです。助手席にふんぞり返って命令する。
で、例の【Tetsu】に運転をさせて、現場からの帰り道。暗くなり始めたので【Tetsu】へ言う。
「おい、そろそろライトを点けろ」
若いころ散々やんちゃをやって、自分が運転がうまいと思っている【Tetsu】の野郎はこう応える。
「大丈夫っすよ。まだ見えますからぁ」
こんなことを私に向かって言うものだから、いつも【Tetsu】は私に叱られる。その日も、頭を「ぺしり」と叩いたのでなかったか。
「こらぁ!Tetsu!お前が見えるから見えないからという問題じゃねぇ!対向車のことをことを考えて言っているのに、なんじゃぁ!対向車の運転がしにくいから言ってるんじゃ!ごちゃごちゃ言わずに、ライトを点けろ!!」
数日前、宮崎の国道を走っていた。
朝から、霧雨のような細かい雨が降っていたのだが、午後から本格的になり、ちょっと運転がしにくい。
実際は、ちょっとどころではない。深い霧のおかげで、三台先のテールランプまでしか見えず、降る雨の激しさに、ワイパーが追いつかない。ワイパーを最高速で動かしても、前が見えない。余りにも雨量が多いので、路面排水がまったく効かない。そして、道路の「ライン」が見えない・・・・。
深い霧の中、ワイパーが追いつかないほどの雨が降り、ラインがまったく見えないので、時速は「15Km」!
南九州でアウトドアの仕事をしていたので、何度か「危ない状況」と遭遇している。
その私が、本気で「怯えた」・・・・。

これ、高速ワイパーがかかっているのですが、まったく前が見えていない。
多くの対向車が「ライト」を点けているのですが、何十台かに一台は、「ライト」を点けていない。深い霧の中から、突然車が飛び出してくる。国道の脇から、突然「ライト」の点いていない車が頭を出してくる!危ないことこの上ない。
余りの雨の激しさに、先行する車が駐車帯で「雨やどり」をし始める。その中を、歯を食いしばって時速15Kmで車を運転した。
「【Tetsu】!ライトを点けんか!!」
今は亡き【Tetsu】に向かって、運転をしながら何度か怒鳴り声を上げた。
深い霧と雨の区間は、33Kmでした。時間にして約一時間。
福岡のマンションで、その時間帯に降った雨量を調べると時間当たり「65ミリ」でした。私が通過した直後、通過した町では「竜巻」が発生して被害があったという。
「こらぁ!Tetsu!お前が見えるから見えないからという問題じゃねぇ!対向車のことをことを考えて言っているのに、なんじゃぁ!対向車の運転がしにくいから言ってるんじゃ!ごちゃごちゃ言わずに、ライトを点けろ!!」
【Tetsu】よ、お前みたいな「馬鹿」が多いや。
あの世では、「ライト」を点けろよ。
怪我するぞ。
さて今日のとじきは何位でしょう?
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